豆類 ●三和町地区
小豆は3~8世紀頃に朝鮮半島を経て伝播したといわれ、古代より全国各地でそれぞれの地域に適した品 種が栽培されています。種皮色の多くは小豆色(赤褐色)ですが、黄白、黒紫、灰緑、斑(ぶち)などもあり、 様々な色が存在します。なかでも東北地方の在来種といわれる、白や灰色地に赤い斑紋があるものは「姉子 小豆(アネッコショウズ)」と呼ばれ、三和地区で栽培する「むすめきたか」の形や色と類似しています。 むすめきたかの入手経路は不明ですが、現在の栽培者のほとんどが祖父母から代々継承しており、悪天候 に見舞われた年の不作時には、隣近所同士で種を譲り合って栽培してきたようです。
「延喜式(えんぎしき)」に記されているように、小豆の赤色は魔除けの力をもつと信じられ、赤飯が祝事 に用いられるようになったのは室町時代。色むらが少ないものが良質とされているため、日本では斑紋の小 豆は自家用に作られる以外は市場では流通しませんでした。しかし、赤い小豆と味に大きな違いはなく、早 く煮える特徴から、三和地区では「嫁にいった娘が里帰りしてきた際に、すぐに煮て食べさせることができる」 といわれ、 「むすめきたか」の愛称で親しまれてきました。
現在でも、三和のほかに、古殿町、平田村、小野町といった隣接町村などで、戸数は少ないものの自家採 種により代々受け継がれて栽培されています。
むすめきたか (小豆)
主な産地
生産の歴史的由来
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特 徴
代表的な栽培方法
成長過程は一般の小豆と全く同じで、花色も鮮 やかな黄色の花を付ける
おはぎ
① 小豆を一晩水に浸しておく
② 鍋に小豆と水を入れて強火で1時間30分ほど煮る
③ 小豆が3倍ほどに膨らんで指でつまんで潰れるくらいに なったら火を止める
④ 鍋にネット袋を広げ③を流し入れきつく絞る
⑤ 絞った豆汁を手拭の袋(さらし)に流し入れ、きつく絞る
⑥ ⑤を鍋に入れ砂糖を加えて、時々まぜながら弱火で1時 間30分ほど煮詰める(焦がさないように注意する)
⑦ 蒸かしたもち米を卵大ほどに丸め⑥で包む 作り方
●「むすめきたか」5合 ●水2升 ●砂糖800g ●もち米7合 材 料
莢が茶色に枯れてきて、少し黒みがかってきた 頃が収穫時期
種皮色はクリーム色と赤色との斑点模様で、種の大きさは4~6mm です。赤色部が少ないため、赤飯にすると、少々彩りは欠けますが、 おはぎなどの餡にすると見栄えも気になりません。また、種皮は薄 く小ぶりなため、半分ほどの早さで煮え、調理時間が短縮できると いう利点があるようです。
6月10日頃に、木箱などに種をばら蒔きし育苗します。6月末 には畑に幅90cm、高さ15cm の畝を作り、30cm の間隔で定 植します。定植後の生育初期はアブラムシが付きやすいので注意が 必要です。対策法として3~5倍に薄めた牛乳を霧吹きする方法や、 木酢液も有効です。
15~20cm ほど成長すると風に弱く倒れてしまうので、片面ず つ3回土寄せを行います。また、7月下旬の2度目の土寄せのときに、 野菜配合肥料の追肥を行います。
莢が茶色くなり黒みを帯びてきた頃が収穫時期です。一般的な小 豆の収穫は、色むらを避けるため、茶色くなった莢だけを順々に摘 み収穫しますが、「むすめきたか」は色むらを気にすることがないので、 時間のある時に一気に茎の根元から刈り取り、ゴザの上などで1日 ほど干して乾燥させ、カラカラに乾いたら、棒や瓶などで叩いて脱 穀し収穫します。採れた豆は水で洗い乾燥させて、瓶やペットボト ルに入れて保存します。
在来作物と伝統・食・文化
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